
40代以降の多くの人が、膝や腰などの関節痛に悩まされています。関節痛に効果のある成分はたくさんあります。
それらをサプリメントなどで補うこともできますが、毎日の食事から補えればなお良いですよね。
では関節痛に効果のある成分はどんなものがあるのか、それらが含まれる食べ物にはどんなものがあるのかを見ていきましょう。
関節痛に効果のある成分と食品
コンドロイチン
私たちの皮膚や軟骨などに存在します。特に関節軟骨での割合は大きく約3分の1を占めます。
コンドロイチンは体内で形成されるのですが、25歳をピークに減少していきます。そのため関節痛を訴えるのは、40代以降の方が多いのです。
コンドロイチンは軟骨のすり減りを防ぐという効果があります。また保水性にも優れているので、関節の弾力を保つ効果もあります。
骨同士が直接ぶつからないように、クッションの役割をしてくれているのもコンドロイチンです。
このコンドロイチンには植物性と動物性があります。動物性の方が体内への吸収は良いのですが、含まれる食品をみてみると高価なものが多いのが難点です。
- コンドロイチンが含まれる食べ物
フカヒレ、ウナギ、ドジョウ、ヒラメ、ナマコ、鶏の皮、ツバメの巣、納豆など
グルコサミン
グルコサミンは体内で合成されます。食品に含まれるプロテオグリカンという成分を吸収し、分解してグルコサミンを作り出すのです。
しかしこちらも加齢とともに減少していってしまいます。私たちの皮膚や爪、軟骨に存在しています。グルコサミンは、軟骨を再生させる働きがあります。
このグルコサミンは、先ほどご紹介したコンドロイチンと同時に摂取することで相乗効果が期待できます。
コンドロイチンが軟骨のすり減りを防ぎ、グルコサミンが軟骨を再生させるので、関節の痛みが和らぐのです。
- グルコサミンが含まれる食品
カニやエビの殻、ウナギ、干しエビ、オクラ、きのこ類、鶏手羽先、ヤマノイモ、イカの軟骨など
オメガ3脂肪酸
関節の痛みを和らげる効果があります。さらに軟骨の働きを助ける効果もあるので、関節痛には欠かせない成分となっています。
ただ、オメガ3脂肪酸は酸化しやすい性質で、摂取すると体内のビタミンEがたくさん消費されてしまいます。そのためオメガ3脂肪酸が含まれている食品を摂取する場合は、ビタミンEも一緒に摂ると良いでしょう。
- オメガ3脂肪酸が含まれる食品
ウナギ、鮭、ブリ、サバ、イワシ、マグロ、しそ油、亜麻仁油など
タンパク質
タンパク質は生命の維持に欠かすことが出来ない栄養素です。私たちの皮膚や骨、血液などを作っています。
骨はカルシウムで出来ている、というイメージが強いですが、実は骨の3分の1はタンパク質で出来ているのです。そして筋肉もタンパク質で出来ています。
質の良いタンパク質を摂取し、骨と筋肉を強化することで関節の痛みも和らぎます。
- タンパク質が含まれている食品
肉類、魚介類、乳製品、豆類など
コラーゲン
コラーゲンがお肌に良いことは有名ですよね。そのコラーゲンが関節痛にも効果があるのです。
コラーゲンには、体内の水分を保持するという役目があります。そのためお肌にも潤いが保たれるので、美肌になるというわけなのです。
実はこの「水分を保持する」という役目こそが、関節痛を和らげることに関係しています。コラーゲンを摂取し、関節に水分が保たれることでスムーズに動かすことが出来るようになるのです。
- コラーゲンが含まれている食品
フカヒレ、鶏肉、軟骨、牛スジ、カレイ、ウナギ、鮭、なまこ、サザエ、豚足、ゼラチンなど
関節痛に効果のある成分と一緒に食べると良い食品
今までご紹介してきた成分と一緒に食べると、より関節痛への効果が期待できるのが「ショウガ」「ヨモギ」「唐辛子」です。
これらの食品は、血液の巡りを良くし身体を温め、炎症を抑える作用があります。また鎮痛作用もありますので、痛みを和らげてくれます。
おわりに
今回は関節痛に効果のある食品をご紹介しました。毎日食べるのが難しい食品もありますが、もちろん毎日食べやすい食品もあります。
関節痛が気になっているという方は、意識して今回ご紹介した食品を食べるようにしてみましょう。
とは言っても、食品から摂取できるコンドロイチンやグルコサミンはそれほど多くありません。できればサプリメントや健康食品をうまく取り入れることをおススメします。