肉離れ

 

シンスプリントスネに痛みが出るスポーツ障害です。特に新しい環境で走ったり、ジャンプしたりと、足に負荷をかける運動を行う人に多く出ます。
 

学生さんなら新入部員、特にランナーに多く見られます。同じように練習しているのに「自分だけがかかるのは何故?」と落ち込んでいませんか。
 

シンスプリントは才能や素質などは関係なく、外的要因が多く関係しています。正しく原因を把握することで、明日からでも改善できます。詳しく説明していきましょう。
 

シンスプリントの症状は偏平足の人に多い

運動に欠かせない動作、踏み込む、走る、ジャンプする、この時に足にかかる負担は、「筋肉」「」「土踏まず」によって衝撃を吸収します。この3つのバランスが崩れていると、シンスプリントになりやすいのです。
 

筋肉や骨は成長期と共に、強く太くなりますが、土踏まずの形成はもっと早く、3歳から8歳頃に作られます。足裏のへこんだところが「土踏まず」です。
 

立つ、歩くなどのバランスをとったり、走る時にはバネの役割を果たし、衝撃を吸収してくれるとても大切なものなのです。ところが現代っ子は、土踏まずがない「偏平足」が増えています。
 

偏平足になると、バランスがとれずに転びやすくなったり、足の疲労感や痛みを起こしやすく、シンスプリントになる原因となります。
 

シンスプリントの症状に対する3つの予防策

シンスプリントは成長期に発症しやすく、特にスポーツ競技など活発な運動を行う子供たちが多くかかるスポーツ障害です。どのような条件が揃うと発症するのか、主なものをあげてみます。
 

  • O脚や偏平足、回内足(靴のかかとの外側がすり減る)の人
  • コンクリートなどの硬い道路や、平坦でない道でランニングをする
  • 靴底が硬かったり、薄かったりする靴を履いて運動をする
  • 靴のサイズ(幅など)が合っていない
  • 運動動作につま先立ちや、軽いジャンプ動作が多い
  • 運動量、運動時間、運動内容が急激に増えた
  • これまでと違う運動フォームの変更(無理な動作になっている)

 

シンスプリントは、オーバーユース症(オーバーユースシンドローム)とも言われます。同じ動作の「繰り返し」、または同じ個所の筋肉の「使い過ぎ」が要因になっているのです。
 

例えばシャトルランのような、ダッシュとストップを繰り返す練習は、控えるほうが良いでしょう。「運動内容の見直し」「運動場所の見直し」「靴の見直し」等でもかなりの改善ができます。

シンスプリントには4段階の症状がある

スネに痛みがある人で、新入部員など環境の変化や急激な運動量の増加が該当するなら、シンスプリントの可能性大です。別名『初心者病』とも言われる所以です。
 

痛みは放っておくと徐々に強くなっていきます。大きく分けて4つの段階があります。
 

痛みがあっても、ウォーミングアップすると消失する

最初は足首の曲げ伸ばしをした時に、スネに軽い痛みを感じる位で『筋肉痛かな?』と感じる程度です。運動を始めると痛みが消えるので、安心して気にも留めない事になります。

ウォーミングアップにより痛みは消失するが、運動後に再び痛む

スネの骨に沿って違和感や鈍痛があります。骨そのものが痛いと感じることもあります。この痛みは数か月程続き、悪化すると痛みの頻度が増したり、強くなってきたりします。
 

日常活動には支障はないが、運動中は常に痛むようになる

スネの筋肉や腱の炎症が広がっています。
 

痛みが常にあり、日常生活に支障をきたす

痛みを感じても、動いていると痛みが引いたり、痛くても動けるので、ついそのまま放置してしまいます。気が付いた時には運動が出来ない状態になっていることが多くあります。

シンスプリントが悪化すると疲労骨折を引き起こす

シンスプリントは、走ったり、ジャンプの動作を繰り返すことで、
 

  • 膝から足首までの骨である下腿(かたい))に直接衝撃が加わる
  • 足首や足の親指の屈伸運動で、下腿の骨膜を引っ張ることで炎症が起こる

 

主にこの二つが原因で生じる障害です。また、下腿に付いている「ひらめ筋」「腓腹筋」「前脛骨筋」この3か所の筋肉が硬くなっているのも原因となります。
 

シンスプリントの症状が悪化すると、疲労骨折を引き起こしてしまいます。こうなると半年程の安静が必要になります。疲労骨折には2通りあります。

脛骨跳躍型(けいこつちょうやくがた)

脛骨(スネの部分)の前面に力が加わるのが原因で、脛骨の前中1/3に発症。回復までに4ヵ月から1年ほど治療が必要。
 

脛骨疾走型(けいこつしっそうがた)

脛骨の上1/3と下1/3の内側または後ろに小さな亀裂が生じるのが原因で、約8週間の治療が必要。 疲労骨折の症例の半数は、下腿で起こっています。そうならない為にも早期治療、早期改善がとても大切になります。

シンスプリントの治療方法

痛みの程度によって、治療法は違ってきます。

軽い痛みの治療法

軽い運動時の痛みや圧痛がある場合は、運動を中止する必要はありません。痛みの原因となる運動や、下腿に負担のかかる運動は制限します。痛みが軽いうちは、以下の方法で治していきます。
 

  • 足の親指や足首、膝、ふくらはぎ(ヒラメ筋)を入念にストレッチする
  • 軽いウォーミングアップやランニングで身体を十分に温める
  • 運動後のストレッチも入念に行う
  • 痛みが少ないこの段階でのアイシングは、逆効果になるので控える

痛みが強くなった時の治療法

医師の診察を受けることはもちろんです。医師との相談のもと、以下の事を行うようにしましょう。
 

  • ランニングなど運動量の制限
  • 消炎鎮痛剤の使用
  • 痛みが強い場合は、運動後にアイシングを行う
  • 日常の生活だけでも足には必ず負担がかかります。炎症を抑えるためにも、運動は控えるようにしましょう。
  • シンスプリントでは、ギプスなどで固定したり手術は基本必要ありません。ただ疲労骨折になっている場合はギプスの必要が生じる場合もあります。

 

ですが基本は「運動制限」になります。

シンスプリントの症状を予防する2つの方法

運動制限を行い、スネの痛みも取れ、健康な状態に戻ったとしても、一度経験した痛みは記憶として残り、再発するのではないかと恐怖心を憶えます。
 

実際、シンスプリントは再発の可能性が高いのが特徴です。気を付けることは2つ。
 

  • 下腿(膝下から足首まで)の筋肉を柔らかくする
  • 膝や足首、足の指の関節を柔らかくする

 

そのために必要なのは「マッサージ」と「ストレッチ」です。

マッサージは優しくする方が効果あり

『痛いけど気持ちいい~』というマッサージをやっていませんか。これはNGです。「痛い」と感じる時点で、筋肉は防御反応を起こし、マッサージを続けるほどに筋肉は硬くなっていきます。
 

人の脳はとても騙されやすく、『これだけ押してマッサージしているのだから、きっと効果があるだろう』と勘違いしてしまうのです。
 

でも実際は、筋肉は『攻撃を受けている』と判断。身体を守るために硬くなるのです。正しいマッサージは、優しくさするようにほぐします。『なんだか物足りない』という程度で大丈夫なのです。

ストレッチで予防と改善

ストレッチもマッサージ同様、痛いと感じない程度に行います。優しく関節を動かしたり、下腿の筋肉を伸ばします。運動を行う前後や、お風呂上りも効果があります。
 

また身近な道具を使う方法もあります。
 

  • エクササイズチューブを使ってのストレッチ
  • タオルギャザー(足の指でタオルをたぐり寄せる)

 

筋肉が柔らかくなれば、予防にもなります。また、血行が良くなるので、酸素と栄養が行き渡り、回復も早くなります。
 

もちろん治ったからと言って、一気に運動量を増やすのはNG。シンスプリントを引き起こす原因を避けながら、予防をしっかり行いましょう。
 

ちなみに、シンスプリントが治まった時の症状の目安は
 

  • 押さえてみて、痛みがなくなった
  • 走っても、動かしても痛くならない

 

痛みが『軽くなった』というのは、治りかけということ。言い換えれば、すぐにまた悪化するという状態なのです。一番怖いのは、再発を繰り返すことです。
 

しっかり治して、二度とシンスプリントにならないようにしましょう。早く復帰したいという焦りが一番の大敵なのです。

まとめ

動きたいのに動けない。心と身体のギャップはストレスになります。ストレスは筋肉に緊張を促し硬くさせます。それがまたシンスプリントの症状を悪化させるという悪循環につながります。
 

「靴を見直す」「環境を見直す」「運動メニューを見直す」この3つの改善策を速やかに行い、もし医者を必要とする症状なら、専門医に診てもらいましょう。
 

今まで痛みで遅れた分は必ず取り戻せます。焦らず、根気よく治していきましょう。
 

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